強烈な宣戦布告だった。話題が坂田との同門対決に移るやいなや、大毅は胸の内をストレートにぶちまけた。「坂田とやるんは俺や。絶対に負けへんよ。負けたらリングで切腹するわ。もし負けたら恥ずかしくて生きていけへん。それだけ自信があるいうことや」と不敵な笑みで言い放った。
　大毅は坂田と面識こそあるが、言葉を交わしたことはない。それだけに同門の意識はなく、坂田は単なる世界王者に過ぎない。「俺は坂田とやりたいんちゃうで。世界チャンピオンとやりたいんや。たまたま坂田がフライ級のチャンピオンだけのことや」と強調する。
　１０月の同門対決へはまず、兄・興毅と挑戦権をかけて争う２８日の試合で父・史郎氏（４２）を納得させることが先決。史郎氏は「技術的なことよりもハートを見せた方を選ぶ」と精神面を重視しており、大毅は「俺のボクシングでアピールするわ」と自信を見せた。
　この日のスパーリングでは、フィリピンＳフライ級王者と３ラウンドを披露。激しい打ち合いを演じ、２８日の試合へ向けて好調ぶりを示した。「今日はええスパーが出来た。２８日の試合が世界前哨戦になるなら気合が入る。バチバチいったるで」と早くも闘志をむき出しにした。

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