<プロボクシング:ライト級8回戦>◇15日◇東京・後楽園ホール
元日本スーパーバンタム級王者の横田広明(横田ジム会長)が、自ら持つ日本人最年長勝利記録を45歳7カ月に更新した。ジェーンロップ・スーンギラーノーイナイ(タイ)に5回2分43秒TKO勝ち。13年ぶりのKO勝利に本人は現役続行に意欲を見せたが、日本ボクシングコミッション(JBC)は格下相手にパンチをもらう場面もあったことから、週明けにも本人から体調と今後の方向性を聴取する方針を示した。横田は30勝(16KO)5敗2分け。
横田は4回の終了間際には左ボディーでダウンを奪い、5回に左右のボディー攻撃でレフェリーストップによるTKO勝ちを収めた。しかし、序盤に格下のタイ人選手の右ストレートをもらうなど本来の動きではなかった。手数、スピードも物足りず、会場からは「これがメーンか」の厳しいヤジも飛んだ。
元日本王者の特例で37歳の定年をすぎても現役を続けている。試合後、本人は「もっと上を狙っていきたい」と今秋にも次戦を行う意欲を見せた。だが、JBCの安河内事務局長は「結果だけでなく内容も吟味する。今まで(43歳での再起後)では一番、横田さんらしくないパンチのもらい方だった」と話し、週明けにも現状と今後の方針について事情を聴く方針を示した。日本人最年長勝利記録をKOで更新したものの、進退に関してJBCとの「戦い」が待っている。
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